
土地は、使わずに放置していると維持費ばかりかかってしまうため、売却か運用をすることが求められます。この記事を見ている人は、土地を売却するか運用するかで悩んでいるのではないでしょうか。本記事では、土地売却と賃貸運用の概要について詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
土地売却の概要
土地の売却にはさまざまな手続きや注意点があります。まず、土地の売却手続きについて紹介します。土地の情報を確認し、査定を受けて、信頼できる不動産業者と媒介契約を結びます。その後、売り出しをおこない、購入希望者が現れた場合には売買契約を結んで引き渡しまで進めます。
土地を売却するメリットとしては、一度にまとまったお金を手に入れられる点です。これにより、現金化して他の投資や生活費に充てられます。また、土地を所有している場合には固定資産税の支払いがありますが、売却することでこれらの支払いが不要になり、管理の手間も省けます。
しかし、土地の売却には注意すべき点もあります。まず、売るタイミングを誤ると損をする可能性があります。査定価格が相場であっても、実際に売れる価格は異なる場合があります。
また、売却時には手数料や税金などの費用がかかります。仲介手数料や印紙税、登録免許税などがこれに当たります。更に、利益が出た場合には譲渡所得税と住民税も支払う必要があります。
つまり、土地の売却は一見すると大きな利点がありますが、売却の際には慎重な準備と計画が必要です。査定や価格交渉、手続きなど、専門家の助言を受けることも重要です。
土地の賃貸運用の概要
まず、土地を賃貸に出す方法は2種類あります。
土地だけを貸す
「土地だけを貸す」場合は、更地の状態で第三者に貸し出すことを指します。借主はこの土地に一戸建て住宅やマンション、テナントなどを建てて利用します。
また、駐車場としての利用も考えられます。この場合、土地の所有者は土地そのものを貸し、建物や設備の構築費用がかかりません。
土地の上に建物を建てて貸す
一方「土地の上に建物を建てて貸す」場合は、土地の所有者が自身でマンションやビルなどを建て、それを賃貸に出す方法です。この場合、土地と建物の両方が所有者のもち物となります。
土地を貸すメリットとしては、まず定期的な安定収入が挙げられます。とくに、土地だけを貸す場合は土地の所有者が建物の構築や設備の整備にコストをかける必要がないため、収入が安定します。
また、賃貸経営は節税のメリットもあります。住宅用地や貸付事業用宅地の特例により、固定資産税や都市計画税が減額される場合があります。
しかし、土地を貸す際にはコストやリスクも存在します。まず、地代収入から所得税や市民税がかかる可能性があります。また、賃貸借契約を結ぶと土地を自由に利用できなくなるため、将来的な用途変更が難しくなります。
売却と運用どっちがおすすめ?
売却と賃貸、どちらがよいかを決定するには、いくつかの要因を考慮する必要があります。まず、どのタイミングでお金が必要かが重要です。
所有している土地を活用する予定がなく、まとまったお金が急に必要になる場合は、売却することが適切です。これには転居や改築、子どもの進学や結婚などの資金調達が含まれます。一方で、将来的な安定した収入を確保したい場合は、賃貸を検討しましょう。
お金を早く手にしたい場合は、買取業者への売却が適しています。仲介業者の場合、買主が見つかるまでに数カ月以上かかることもありますが、買取業者は自社で不動産を買い取るため、すぐに売却してお金を手にすることができます。とくに共有持分の専門業者であれば、共有名義の土地でも持分のみを買取してもらえます。
価格を重視する場合は、一括査定サイトを利用して複数の不動産会社を比較し、最も高値で評価した不動産会社と契約することが重要です。これにより、土地を高値で売却できます。
一方で、将来的な安定収入を得たい場合は、土地を賃貸に出すことが適しています。賃貸収入は定期的に入ってくるため、将来の不測の事態に備えられます。ただし、賃貸借契約を結ぶと土地を自由に利用できなくなるため、将来の用途変更が難しくなります。また、賃貸経営には入居者募集や管理などの手間やコストがかかることも考慮する必要があります。
以上の要素を考慮して、売却と賃貸のどちらが自身の状況や目標に適しているかを判断することが重要です。
まとめ
土地を有効活用するためには、売却と運用の選択が求められます。土地を売却すると、一度にまとまった資金を手に入れられます。さらに、固定資産税の支払いが不要になる利点もあります。しかし、売却時の費用や損失リスクも考慮しなければなりません。
一方、土地の賃貸運用は、定期的な安定収入を得られる利点があります。賃貸経営には節税のメリットもありますが、一方で所得税や市民税の支払い、将来的な用途変更の難しさなどのリスクもあります。
選択肢の決定には、お金の必要性や将来の安定収入の重要性を考慮する必要があります。即金が必要なら売却が適していますが、将来の収入源として安定性を求めるならば賃貸運用が適しています。自分の状況や目標に合わせて、慎重な判断が必要です。