不動産売却をする際は、誰もが少しでも高く、そして早く売りたいと思うことでしょう。それを実現するには、押さえておくべきポイントがいくつかあります。本記事では、不動産を高く・早く売却する方法を詳しく解説します。また、不動産を早く売った方がいいケースも紹介するので、合わせて参考にしてください。
不動産を高く・早く売却する方法
不動産を高く、そして早く売却するためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが必要です。ここでは、マンションや一戸建て、土地などの不動産売却における5つの基本的なポイントについて詳しく解説します。
不動産の適切な売却相場を把握すること
売却を成功させるには、自分の物件が市場でどの程度の価値があるかを正確に知ることが重要です。そのためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、平均的な価格を把握することが基本となります。
査定金額を基に販売価格を設定する際には、高く売りたい気持ちはあっても、相場から大きく外れた価格を設定すると問い合わせが少なくなり、売却までに時間がかかるリスクがあります。
適正価格とは、約3か月程度で売れる価格のことです。立地や築年数、広さ、設備などの条件を踏まえて決まります。価格設定は安すぎても高すぎても問題があるため、不動産会社のプロの意見を聞きながら決定することが賢明です。
必要書類を前もって準備しておく
不動産売却の手続きは、書類の準備が遅れるとスムーズに進みません。登記簿謄本や土地の測量図など、物件の種別に応じた必要書類を早めに確認し、整えておくことが重要です。
書類の中にはすぐに見つからなかったり、取り寄せが必要なものもあるため、売却を決めたらすぐ準備を始めるべきです。また、引き渡し時に必要となる本人確認書類や実印、印鑑証明書なども忘れずに用意しておきましょう。こうした事前準備が、円滑な売却に繋がります。
査定は複数の不動産会社に依頼する
査定価格は不動産会社によって異なるため、複数の業者から査定を受けて相場を正確に把握することが不可欠です。なかには、媒介契約を獲得したいために実際の相場より高い査定を出す業者もあるので注意が必要です。
高めの査定価格で売り出すと買い手がつかず、売却期間が長引く可能性があるため、冷静に比較検討して適正価格を見極めることが大切です。複数社への査定依頼は、信頼性のある一括査定サービスを利用すると便利で効率的です。
内覧で物件の魅力を最大限にアピールする
内覧は買い手が物件の購入を決める重要な場面で、入ってからわずか6秒で印象が決まるとも言われています。そのため、部屋は清掃や整理整頓をしっかり行い、不用品は処分してスッキリさせておくことが大切です。
また、換気をして生活臭やペット臭を消すことも必要です。水回りを清潔に保ち、庭や花壇の手入れも忘れずに行いましょう。照明をつけて明るい印象を作るのも効果的です。
また、見学者に対しては周辺環境や生活施設の情報をていねいに説明することで、物件の価値を高めることができます。リフォームについては、買い手のニーズによって異なるため、不動産会社に相談のうえ最適な判断をしましょう。
依頼する不動産会社を見極める
不動産会社やその営業担当者は売却活動のパートナーであり、信頼できるかどうかが売却結果に大きく影響します。まず、売却物件と同種の取扱実績や平均売却期間を確認し、その会社が自分の物件の売却に強みを持っているかを見極めましょう。
大手ならではの広範なネットワークを持つ会社もあれば、地域密着型で地元情報に強い会社もあるため、複数社を比較し検討するのが望ましいです。
営業担当者の対応も重要で、話をきちんと聞き、親身に相談に乗ってくれ、専門知識を持って適切にアドバイスしてくれる担当者を選びましょう。熱意や誠実さを感じない場合は、担当者の変更や会社の変更も検討してください。
不動産を早く売った方がいいケースとは
不動産を早く売るべきタイミングはいくつかあります。まず、住宅価格が上昇している時期は、売却価格が高くなる可能性があるため、早めに売ることでより有利な条件で取引ができるチャンスです。市場の価格動向を見極め、価格が上がっているうちに売却を進めることが重要です。
次に、実家を相続した場合も早期売却を検討すべきです。相続した不動産は、管理や維持に手間や費用がかかります。そのため、早めに売却して現金化し、相続税の支払いなどに充てることが賢明です。
また、相続税の申告期限があるため、期限内に売却を完了させる必要があります。さらに、期限付きの減税制度が利用できる時期も、早く売るべき理由になります。
こうした減税制度を活用することで、売却益にかかる税金を軽減でき、実質的な手取り額を増やすことが可能です。制度の適用期間を逃さないためにも、タイミングを意識して売却を進めることが大切です。
最後に、住宅ローンの返済が厳しくなっている場合も、早めに売却してローン残債を整理することをおすすめします。返済負担が大きいと生活に支障が出るだけでなく、売却のタイミングを逃すとさらなる損失につながる恐れもあります。
まとめ
不動産を高く・早く売却するには、適切な売却相場の把握や必要書類の準備、複数社への査定依頼が欠かせません。また、内覧時の清掃や魅力的なアピール、信頼できる不動産会社の選定も成功のカギです。さらに、住宅価格の上昇期や相続した不動産、減税制度の期限が迫っている場合、ローン返済が厳しい時などはとくに早めの売却が有利になります。これらのポイントを押さえることで、売却価格を最大化し、スムーズに取引を進めることが可能になります。賢くタイミングを見極め、後悔のない売却を目指しましょう。
