不動産の無料査定はトラブルが起きやすい?

公開日:2025/02/15 最終更新日:2024/08/28

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不動産の無料査定は、売却を考える多くの人にとって魅力的なサービスですが、慎重に進めなければトラブルに巻き込まれる可能性もあります。この記事では、無料査定を利用する際の注意点や起こり得るトラブル、その対策について詳しく解説します。査定のプロセスを正しく理解し、安全な不動産取引を行いましょう。

不動産の無料査定はなぜ無料でできるのか

不動産の売却を検討する際、多くの人がまず頭を悩ませるのが家の査定です。

多くの不動産会社では無料で査定を行っていますが、なぜ無料でサービスを提供できるのか、その仕組みを解説します。

不動産会社の収入源と査定

不動産会社のおもな収入源は、不動産の売買が成立した際に受け取る仲介手数料です。

この手数料は、物件の売買が成功した際に初めて発生するものであり、売却が完了するまでは不動産会社には収入がありません。つまり、不動産会社はまず、売却を希望する不動産オーナーと媒介契約を結ぶ必要があります。

媒介契約を結ぶためには、まず、売主に自社を選んでもらわなければなりません。このため、不動産会社は「無料で査定するので、ぜひうちと媒介契約を結んでください」という営業活動の一環として、無料査定を提供しているのです。

無料査定がもたらすメリット

無料査定サービスは、売主にとっても大きな利点があります。

まず、複数の不動産会社から査定を受けることで、市場価格の相場を把握でき、適切な売却価格を設定するための判断材料になります。査定を通じて不動産会社の対応やサービスの質を確認でき、信頼できる会社を選ぶ際の参考になりやすいです。

不動産の無料査定で起こりがちなトラブルとは

不動産の無料査定は、物件の市場価値を知るための便利な手段ですが、いくつかのトラブルが発生することもあります。

以下に、無料査定で起こりやすいトラブル事例を紹介します。

しつこい営業電話

査定を依頼したオーナーには、媒介契約を結ぶための営業電話がかかってくることが一般的です。

しかし、毎日のようにしつこく営業をかけてくる場合もあり、オーナーにとっては大きなストレスとなります。こうした電話が続く場合、断ることも重要ですが、はじめに信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。

査定額が高かったのに売れなかった

複数の不動産会社に査定を依頼する場合、他社よりも高い査定額を提示する会社があることも珍しくありません。

高額な査定額が必ずしも物件の売却につながるわけではなく、期待した価格で売れないこともあります。結果として、値下げを余儀なくされ、販売期間が延びることで、購入希望者に人気がない物件とみられることもあります。

査定額の根拠をしっかり確認し、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。

査定額を信じて相場より安く売ってしまった

時間や手間をかけたくないために、相場より低い査定額を提示されることもあります。

この場合、提示された査定額をそのまま信じてしまうと、本来もっと高く売れた可能性を逃してしまいます。複数の不動産会社に査定を依頼し、自分でも相場を調べることでそのような失敗を防げるでしょう。

査定結果がなかなか届かない

査定を依頼したにもかかわらず、結果がなかなか届かないこともあります。

とくに築年数が古い物件や立地が悪い物件の場合、不動産会社が査定を避けることがあります。査定結果が届かない場合や断られた場合は、別の不動産会社に依頼しましょう。

近隣住民に知られてしまった

訪問査定を依頼すると、不動産会社の担当者が訪問します。

この際、近隣住民に売却の意図を知られる可能性があります。近隣に知られたくない場合は、訪問査定の時間を指定するか、不動産会社に社用車を目立たない場所に停めるようお願いすることが重要です。

トラブルを回避するための対策は?

不動産の無料査定は、物件の価値を把握するための有用な手段です。

事前に対策を講じることで、トラブルを未然に防げます。以下では、不動産の無料査定におけるトラブルを回避するための具体的な対策を4つ紹介します。

査定の目的をはっきり伝える

不動産の無料査定を依頼する際には、査定の目的を明確に伝えることが重要です。

たとえば「査定だけで売却は考えていない」「今すぐ売るつもりはないが相場を知っておきたい」など、すぐに売却の意思がない場合はその旨をはっきり伝えましょう。これにより、不必要なしつこい営業電話や勧誘を防げます。

不具合や欠陥は隠さずに伝える

雨漏りやシロアリ被害、給排水管からの水漏れ、近隣の騒音や振動、自殺や事件があったことなどの事実は、正直に報告する必要があります。

あとから問題が発覚した場合、再度査定が必要になり、売却までに余分な時間と手間がかかるかもしれません。また、不動産には告知義務があり、売却後にこれらの問題が発覚すると、契約の解除や損害賠償を請求される可能性もあるため、隠すのは悪手です。

契約内容をよく確認する

査定後に売却を検討する場合、契約内容を詳細に確認することが必要です。

不動産取引は複雑な法律や規約が絡むため、専門家の助言を仰ぐのも良いでしょう。契約書をよく読み、理解できない点や不明瞭な条項があれば、不動産会社や専門家に質問し、納得のいくまで説明を求めることが大切です。

まとめ

不動産会社が無料で査定を行う理由は、仲介手数料という成功報酬を得るための営業活動の一環として、売主と媒介契約を結ぶためです。競争が激しい不動産市場において、無料査定は不動産会社の戦略的な営業手段であり、売主にとっても有益な情報収集の機会となっています。また、トラブルを避けるためには、査定の目的や希望条件をしっかりと伝え、適切な対応をしてもらうことが重要です。きちんと対策を講じることで、不動産の無料査定におけるトラブルを効果的に回避できます。

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